出展内容のご紹介
1. ステルス印刷(隠し印刷)のご紹介
1. ステルス印刷(隠し印刷)とは
ステルス印刷(隠し印刷)とは、バックライト照射時に意匠が現れる印刷表現です。
マットクリアー?透過色?墨抜きパターンを多層印刷することで実現します。
このステルス印刷により、驚きを演出する動きのあるデザインが可能となります。
- (1)表: マットクリアー、(2)PC基材、(3)裏1層目: 透過色、(4)裏2層目: 墨抜きパターン
- (1)印刷、(2)成形、(3)バックライト照射(文字が現れる?。@きを演出する動きのあるデザイン))
2. 自由で美しいデザインが可能なステルス印刷
ステルス印刷は、墨抜きパターンと透過色を自由に設定することが可能です。
そのため、光を使った今までにない美しいデザインをステルス化し、演出効果の高い意匠を可能にします。
- 濃厚で美しい黒色を表現(バックライトなし)
- 光と細線による美しいデザイン(バックライト照射時)
3. 木目調などの精巧な印刷表現とステルス印刷の両立
ステルス印刷は、木目調などの精巧な印刷表現と両立することも可能です。
そのため、既に精巧なデザインで加飾された部位に、新たにステルス印刷による
光を使った演出や状態表示などの機能を付与することが可能です。
- 本物のような精巧な木目調デザイン(バックライトなし)
- 木目上に元からあるようなクリアな表示(バックライト照射時)
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「中沼アートスクリーン株式会社」様提供 |
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2. LED光源を利用したステルス印刷の応用のご紹介
1. LED光と透過色の組合せによる動的な画像切り替えの仕組みとは
ステルス印刷を応用すると、照射光(波長の揃ったLED光源の光)を変えることで、色だけでなく
図柄も切り替えることが可能となります。
例えば、赤色(波長:580nm~780nm)と青色(波長:435nm~580nm)に波長を揃えたLED光源と
その波長光のみを透過するインキ(透過色が赤のインキと青のインキ)を組み合わせることで、
LED光源の選択による動的な画像の切り替えが可能となります。(下図参照)
- (1)赤色LEDを照射したときの画像、(2)青色LEDを照射したときの画像
- 赤色光のみ透過、青色光のみ透過、両方が透過、両方が非透過の組合せのイメージ
(3)原反、(4)透明インキ、(5)スモークインキ、(6)赤色波長のみを透過するインキ
(7)青色波長のみ透過するインキ、(8)拡散インキ、(9)赤と青の2つのLED光源
2. 赤色と青色のLED光源による同一部位上での画像の切り替え
上記の仕組みを利用することで、赤色と青色のLED光源を使い分けて同一部位上の画像を
自由に切り替えることが可能になります。
以下は、一つの部位に赤色光照射時と青色光照射時の二種類のデザインを施した例です。
- バックライトの照射無し(美しいメタル色が施されています。)
- 赤色光の照射(左側より青色光の照射が開始。光の透過部分が赤色光と違う。)
- 青色光の照射(赤色の「LOCKED」から青色の「UN LOCKED」に切り替わっている。)
3. LED光源?透過色のバリエーションによるステルス印刷の多色化
LED光源の色と透過色の組合せや描くデザインを工夫することで、色鮮やかで動きのあるデザインが
可能となります。
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「株式会社ケイ?アンド?デ?!箻斕峁?/td> |
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3. 自動運転に貢献するセンサー対応インキ(IR透過インキ)のご紹介
1. センサー対応インキ(赤外線透過インキ?IR透過インキ)とは
センサー対応インキとは、センサーが検知すべき光(赤外線)の透過機能を持つ加飾インキです。
このインキを利用することで、センサー受光口にも周りの部位と同様な加飾を施すことが可能となります。
つまり、センサー機能と継ぎ目の無いシームレスなデザインの両立を可能にします。
センサー対応インキは、意図しない紫外線や可視光の透過や乱反射なども防止するため、
センサーの誤動作防止など機能性の向上にも貢献します。
- (1)製品の筐体部(PC、PETフィルム、ガラス)、(2)誤動作の原因となる可視光?紫外線
(3)検知したい波長の光(赤外線)、(4)センサー対応インキ、(5)センサーモジュール
2. 安全?自動運転技術に欠かせないセンサー対応インキ
自動車の安全性向上や自動運転の実現のためには、自動車に多くのセンサーの搭載が必要となります。
例えば、物体や人との距離を把握するミリ波レーダー、それらの動きを把握するモーションセンサー、
また、それらを含む周囲の状況を立体的に把握するLiDARセンサー等です。
センサー対応インキは、安全性向上?自動運転に欠かせない各種センサーについて、
加飾と機能性の向上の両面から貢献します。
センシング対象 |
センサー名 |
内容 |
物体との「距離」 |
ミリ波レーダー |
ミリ波?。úㄩL1~10mm = 周波数30~300GHz)の電波を使うレーダー |
物体?人の「動き」 |
モーションセンサー |
物体?人の動き(加速度?傾き?方向等)を検出するセンサー |
物体を3D把握 |
LiDARセンサー |
赤外線で周囲の物体を3次元的に把握できるセンサー |
- パール色を始め様々な色が用意されているセンサー対応インキ
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4. 高性能センサーに対応する高透明 IR透過インキのご紹介
1. 高透明 IR透過インキとは
高透明 IR透過インキとは、従来のIR透過インキと比較して、透過光量の向上と
誤動作の原因となる光の拡散性を低減したインキになります。
センサーの高性能化への対応と継ぎ目のないシームレスなデザインの実現に力を発揮します。
- 高透明 IR透過インキと従来品との比較
全光線透過率 (1)高透明 IR透過インキ、(2)従来品 |
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拡散性(拡散透過率) (1)高透明 IR透過インキ、(2)従来品 |
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2. 高透明 IR透過インキと従来品との画像比較
以下は、実際のモーションセンサーに高透明 IR透過インキと従来品を利用した画像比較になります。
高透明 IR透過インキ(右下図)は、従来品(左下図)と比較して手の境界部分が鮮明に検知されています。
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5. 電磁波シールド用インキのご紹介
1. 電磁波シールド用インキとは
電磁波シールド用インキとは、導電インキの一種であり、導電性を有する塗膜に電磁波が入射すると
渦電流が発生し、この渦電流が電磁波に対して鏡面になり電磁波を反射させます。
導電性が高いほど電磁波シールド性能が高くなります。
2. 印刷方式のメリット
電磁波シールド用フィルム等と比較して、貼り付け工程がなく安価な工法です。
また、必要な部分のみの印刷やメッシュ印刷による光透過性との両立など、他の工法では難しいカスタマイズも
安価に実現できます。更に、金属を利用する他の工法と比較して湿度に対する耐性に優れています。
3. 電磁波シールド用インキの性能値
製品名 |
表面抵抗率 Ω/sq |
0.3 - 3 MHz |
3 - 30 MHz |
30 - 300 MHz |
0.3 - 1 GHz |
MRX-HF 00127 TAU DS グレー |
10Ω/sq |
30 - 60dB |
40 - 60dB |
20 - 40dB |
18 - 22dB |
MRX-HF 00127 TAU DS 茶 |
1Ω/sq |
40 - 65dB |
65 - 80dB |
65 - 80dB |
50 - 60dB |
- 電磁波シールド用インキのシールド性能値
- 試験条件:膜厚 15µm、試験基材 PC、乾燥条件 80°C-30分
- 印刷条件:T-250メッシュ、Z-004溶剤 5%、210硬化剤 5%
- 電磁波シールド用インキ(MRX-HF 00127 TAU DS 茶)の印刷例
- ガラス用の電磁波シールド用インキ(GLS-HF 00127 TAU DS 墨、グレー)
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6. 静電気対策に対応した非導電インキのご紹介
1. 非導電墨インキ?非導電メタリックインキとは
従来の墨インキやメタリックインキは、カーボンやメタリック等の導電性材料が使用されていました。
そのため、電子機器に使用する際は、静電気の塗膜通電による電気回路のスパークや電波障害のリスクがありました。
しかし、この非導電墨インキ?非導電メタリックインキは、高い電気抵抗値の塗膜を形成するために
安心して電子機器に使用することが出来ます。
インキ名 |
従来品の電気抵抗値 |
非導電インキの電気抵抗値 |
墨インキ |
104~5Ω程度 |
1010Ω以上 |
メタリックインキ |
105~10Ω程度 |
1010Ω以上 |
2. 非導電墨インキ?非導電メタリックインキの電子機器への利用
非導電墨インキは、高い隠蔽性と非導電性を両立することからディスプレイの額縁に使用されます。
また、電子機器に高級感のあるメタリックデザインを付与する際に非導電メタリックインキが使用されます。
- (1)静電気対策をした枠印刷(非導電墨インキ)、(2)ロゴ印刷(非導電メタリック?ミラーインキ)、
(3)枠印刷(高隠蔽679白?979墨)、(4)センサー部の加飾(センサー対応インキ)
- 非導電墨インキ、非導電メタリックインキをディスプレイの額縁に施した例
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7. 高精彩インキ(高精細スクリーンインキ)のご紹介
1. 高精彩インキ(高精細スクリーンインキ)とは
高精彩インキとは、従来のスクリーンインキでは困難であった、
L/S 100µmの細線?ドット径100µmのグラデーション?
濃厚なベタの高品質な印刷を可能にする高品位?高精細スクリーンインキです。
高精彩インキと従来インキの印刷品質についての比較は、以下の通りです。
印刷品質の便益 |
従来インキ |
高精彩インキ |
便益1: 微細印刷性 |
L/S 100µmの細線を片側ダレ幅20µmが限界
。
数百µm径のドットも安定印刷は難しい |
L/S 100µmの細線を片側ダレ幅5~8µmで印刷可能
。
100µm径のドットを安定して印刷可能 |
便益2: ベタと細線の 同時印刷 |
版と印刷条件を変えて別々に印刷する必要あり |
ベタ?細線?グラデーションを一つの版で印刷可能 |
便益3: ソーエッジ対応性 (印刷境界の凹凸) |
直線印刷?真円の抜き印刷でソーエッジが発生 |
直線印刷?真円の抜き印刷をソーエッジ10µm以下で可能 |
2. 高精彩インキ(高精細スクリーンインキ)による高級感のある表現
高精彩インキの持つ高い印刷品質により、100µmの細線を使った繊細なデザイン、
濃厚なベタと解像度の高いグラデーションによる高級感のあるデザイン等が可能になります。
- 高精彩インキによる細線とドットを駆使した高級感のあるデザインの例
- ライン&スペース100µm, 直径250µmのドットも高い品質で印刷されています。
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8. 成形ディスプレイ(曲面ディスプレイ)を美しく加飾するFIM技術のご紹介
1. FIM(フィルムインサート成形)とは
FIM(フィルムインサート成形)とは、予め意匠印刷を行った熱可塑性樹脂フィルムを成形樹脂材料と
一体成形することで成形物を加飾する工法です。この工法は、塗装と比較して、簡便で低コスト?
デザインの自由度が高い(多色?細線が可能)など、優れた特徴があります。
- (1)スクリーン印刷、(2)フォーミング、(3)インジェクション
- (a)熱可塑性樹脂フィルム、(b)インキ層、(c)バインダー層、(d)成形樹脂
2. FIM技術による成形ディスプレイ(曲面ディスプレイ)の額縁の加飾
特殊アクリルシートを使用した成形ディスプレイの額縁もFIM(フィルムインサート成形)技術を利用することで美しく
加飾することが可能です。
- 額縁へのマークの追加なども印刷による加飾のため容易に対応可能
- 形状が複雑な成形ディスプレイの加飾も対応可能
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