製品名 : IMB-HF006 バインダー (
ハロゲンフリー環境対応インサート成形用バインダー )
製品概要
IMB-HF006は、バインダーインキ(成形樹脂とインキ塗膜の接着層)です。
さらに、原材料にハロゲン(塩素Cl、臭素Br)化合物を意図的に使用せず、
ベンゼン・トルエン・キシレン・イソホロン等の環境負荷物質を含まない、 優れた環境対応性能も保有します。
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No.148:
環境対応ニ液型インサート成形用インキとバインダーのご紹介
No.141: IMB-HF006バインダー(ハロゲンフリー環境対応インサート成形用バインダー)
■ 用途
*PCシート、処理PETフィルム等へ二液硬化型インキの意匠印刷を行なった印刷シートと、射出成形樹脂との接着層の印刷。
*適応射出成形用樹脂:PC(ポリカーボネート) 、PC/ABS、ABS、AS、PMMA(アクリル)
■ 特徴
*原材料にハロゲン(塩素Cl、臭素Br)化合物を意図的に使用しておりません。
*ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、イソホロン及び塩素系樹脂を含まず、人体・環境に優しく安全性に優れています。
*スクリーン印刷出来るので、必要な部分だけにパターン塗工が可能です。
*一液蒸発乾燥型で、作業性が良好です。
■ 注意
*ハロゲン化合物が混入する可能性がある為、指定溶剤、指定添加剤をご使用下さい。
*スキージゴム、乳剤、資機材、被印刷体などにハロゲン化合物が含まれる可能性があるので、確認の上ご使用下さい。
■ 稀釈/洗浄
*ご使用前に良く攪拌して、流動性が出てから印刷して下さい。
*稀釈なしで印刷できます。稀釈が必要な場合は、Z-703溶剤5%以下で調整して下さい。
*過剰な稀釈は、印刷適性、接着性を低下させる原因となりますので避けて下さい。
*版などの洗浄には、当社のスクリーン洗剤(N)をご使用下さい。
■ 印刷
*T-200〜250メッシュの版を使用して印刷を行って下さい。
■ 乾燥/硬化
*タックフリーは80℃-5分で乾燥致しますが、塗膜中の残留溶剤は成形樹脂との接着性低下の原因となります。意匠印刷インキの乾燥・硬化を含めて必ず加熱乾燥を行って下さい。
*最終乾燥は、意匠印刷インキの最終乾燥・硬化条件に準じて行って下さい。
■ 成形接着性能試験
■印刷条件
試験インキ: IPX-HF979 墨、原反:0.5 t PC(ポリカエースEC100)
印 刷:T-250メッシュ、稀釈:F-003 溶剤/10%、硬化剤混合:240硬化剤/10%
乾燥:80℃-5分(BOX乾燥)
試験バインダー: IMB-HF006バインダー、(稀釈無し)
印 刷:T-250メッシュ、乾燥条件:バインダー印刷後/90℃-60分(ボックス乾燥)
■試験方法
上記にて作成したIPX-HFインキ及びIMB-HFバインダーの印刷物を、射出成形用の金型内に挿入し、下記条件にてバインダー印刷面にPC樹脂を射出してインサート成形する。
■射出成形条件
型締圧力:60ton、金型温度:80℃、成形樹脂:PC(帝人化成製、パンライト PC L-1225L)
成形樹脂温度: 300℃、射出速度:100 mm/sec、成形品寸法(L×W×H):70×70×2 mm
作成した試験片の印刷シート側に1.0 cm巾に切り込みを入れて成形樹脂から引き剥がし、引っ張り試験機にて引っ張り速度300 mm/分で、180°はく離接着強度[kgf/cm]を測定。
成形接着性試験結果
試験インキ | 試験バインダー | はく離接着強度 |
IPX-HF979 墨 |
IMB-HF006バインダー |
5.0〜6.0kgf/cm |
*上記試験結果は当社試験結果であり、保証値ではありません。
■ 使用上の注意
*真空成形、圧空成形、金型成形などのフォーミング加工および、射出成形樹脂と一体化させるインサート成形加工では、印刷素材と意匠印刷用インキの選定、印刷条件、印刷順、乾燥方式と条件、成形樹脂の選定、金型の設計(ゲートの形状や種類と位置、ゲートの数)、射出成形時の条件設定など、複合的な要因が最終製品の性能に影響致します。
試作での試験を十分に行い、夫々の条件を適切に設定してから、御使用下さい。
*バインダーは、インキと混合して使用することは出来ません。
*バインダーを印刷する場合、下地インキが過剰乾燥していると剥離強度が低下します。
必ず連続してバインダーまで印刷を行い、最終乾燥を実施して下さい。
■ 消防法表示
*危険物第四類第二石油類、危険等級V級
■ 安全/保管
*皮膚や目を保護するために、安全手袋や保護眼鏡をご使用ください。もしも、インキが皮膚に付着した場合は、直ぐに石鹸などで十分に洗い流してください。また、目に入った場合は水(または微温水)で十分に洗眼した後、医師の診断を受けてください。
*使用後は、容器を完全に密閉し冷暗所に保管してください。
*SDSを用意しております。本製品を取り扱う前にはSDSをご請求頂き、ご理解の上使用者の責任においてお取り扱いください。
改訂:2012.09.20