• FIM/IMD技術講座(4):インジェクション工程

     

    当FIM/IMD技術講座では、4回シリーズとしてFIM/IMD技術の優れた点から製造工程についてご説明してきました。

    最終回の当レポートでは、スクリーン印刷された意匠印刷シートとプラスチック射出成形を組み合わせた「フィルムインサート成形(FIM/IMD: Film Insert Molding / In-Mold Decoration)」の3つの工程の第3工程である「インジェクション」についてご説明致します。

     

     

    1.FIM/IMDの第三工程: インジェクション(射出成形)

    インジェクション(射出成形)とは、加熱して流動状態にしたプラスチック材料を、閉じた金型の空洞部(キャビティ)に加圧注入し、金型内で固化させることにより、金型空洞部に相当する成形品を造る工法です。

     

     

     

    2.インジェクション工程で注意するべき問題

    フィルムインサート成形のインジェクション工程で発生する問題には、「インキ流れ」があります。

    「インキ流れ」とは、ゲート付近の基材と塗膜が高温で射出される樹脂の圧力と熱によって溶融してしまう現象です。

     

    インキ流れのイメージ

     

     

    インキ流れ対策

    フィルムインサート成形のインジェクション工程で発生する「インキ流れ」を解決するためには、インキに耐流れ性=高耐熱性・強靭性が求められます。

    当社は、IPX−HFなど耐熱性・強靭性に優れたインキをご提供しております。

     

    なお、インキ流れ防止には、専用設計の金型・ゲート位置の工夫などが有効なことがあります。

    また、インキ流れ防止のために塗膜への負荷を低減させる成形条件が有効です。その条件とは、通常の射出成形と比較して高温・高速での射出となります。

     

     

     

    以上で、FIM/IMDの特別講座は終了です。今後もお客様のご関心の高い技術について特別講座を企画致しますので、ご期待ください。

     

    なお、当講座でご紹介した成形用の詳細情報はこちらです。

    ISX−HF  一液タイプ 高い伸び性 ポットライフが無く作業性が良好
    IPX−HF  二液タイプ 耐流れ性、高塗膜耐性、成形時耐熱性
    INQ−HF  二液タイプ フォーミング時の柔軟性、高塗膜耐性
    IMB−HF006
    IMB−HF009
    一液タイプ バインダーインキ(成形樹脂とインキ塗膜の接着層)
    (IPX−HF,INQ−HFのご使用時にお使いください。)

     

     

    FIM/IMD技術講座の全講座はこちらです。

    第1回:FIM/IMDのメリットと3つの工程
    第2回:スクリーン印刷工程のご説明
    第3回:フォーミング工程のご説明
    最終回:インジェクション工程のご説明(本号)

     

     

     

     

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